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南アルプス 茶臼岳




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南アルプスの茶臼岳(2604m)は、三百名山です。
南アルプスの中でも南の方にあり、百名山の聖岳と光岳の間にある山の一つです。近くには上河内岳や仁田岳があります。
東からだと畑薙、西からなら易老渡から登ることができますが、日帰りはかなり健脚でないと難しいでしょう。近くに茶臼小屋があるため、宿泊やテント泊も可能です。
聖岳と光岳を巡回する縦走途中として訪れられることも多いです。今回は梅雨の時期で天候が悪かったため、茶臼岳にだけ行ってきました。



南アルプスの西側からアプローチしました。易老渡の駐車場に車を停めます。
ここに至る道は途中から未舗装の林道に変わり、落石も多いです。あまりいい車で来ない方がいいかもしれません。
7月始めで天候が良くないためか、他の車はまったく停まっていませんでした。7月末ともなれば、林道に溢れるほど車が来ていることがあるので、ちょっと拍子抜けしました。
他には便ヶ島方向に合計3台の車が走っていくのを見ました。

易老渡には簡単な小屋と簡易トイレがあります。
少し下では斜面から林道に水が流れていますので、手を洗うことはできます。

駐車場から下がってすぐのところに金属製の橋があります。
ここが易老岳や光岳、今回行く茶臼岳への登山口となります。
橋の床は網状で真下が見えて高度感があります。

登り始めは、しばらく斜面をトラバースした後、ジグザグの登りに変わります。
易老渡から易老岳への登りは標高差1470mあります。

バス停かと思いましたら、面平というところでした。ここまでバスで来れたら楽なのですが、そんなわけありません。
長い登りが続きます。ここで休憩して行きましょう。

しばらく斜面が緩みます。
立派な大木の森を歩いていきます。

易老岳までの途中3箇所にこうした距離が書かれた看板がありました。
距離の目安になりますが、同時に現実を知ることにもなります。

登る途中に一箇所三角点のある地点があります。
この三角点は標高2254.1mですから、2354mの易老岳まで、残り100mです。

易老岳に到着です。
易老渡から4時間15分かかりました。
ちょっとした広場になっていて三角点があります。林の中で展望はありません。
ここから南西へ行くとイザルヶ岳や光岳ですが、今回は北東に向かいます。
北東方向への道は易老岳山頂広場の横を通っています。

これから向かう先の茶臼岳方向が少し見えました。

聖岳も見えます。
今回の山行は本当は上河内岳を越えて聖岳方向に行く予定だったのですが、天候が悪いため茶臼岳だけにしました。

ひたすら樹林帯の稜線で、天候が悪く展望はありません。
何度か倒れた木に登山道が塞がれ、迂回するのに余計な体力を使います。
雨が強くなってきて、雨具を着用しました。

クサイチゴ

ツマトリソウ

一面にキスミレが咲いています。
この辺りは本当に花が多いです。

イワカガミ

希望峰というところに来ました。仁田岳との分岐です。
ここに登る途中でFOMAのアンテナが3本立つところがありました。
天候が良くないですが、時間があるので仁田岳にも行ってみることにします。

仁田岳は稜線から突き出したところにあり、片道20分で行けます。
希望峰に荷物をデポして、気持ちのよいハイマツの尾根歩きのはずだったのですが、西の谷から強烈な風が吹き上げていました。

イザルヶ岳、光岳方向です。
今歩いてきた易老岳からの稜線も見ることができます。
この他、東には茶臼岳もあるのでしょうが、雨で視界はありません。

仁田岳山頂です。
風雨が強く、展望もないので、希望峰に戻ります。

ミネザクラ

ナナカマド

茶臼岳の西側には木道が整備されています。
快適に木道を歩きながら花を見ることができます。
反対側から茶臼岳を登られた場合でも、時間があればこちらに来られてみるといいかもしれません。

ショウジョウバカマ

仁田池です。
あまり大きな池ではありません。

残雪がありました。
僅かなのでアイゼンが必要なほどではありません。

山頂の手前は岩場に変わります。
といっても、厳しいところではありません。
岩に書かれた矢印や○マークに従って進みます。

茶臼岳山頂に着きました。
南アルプス独特のだんご形山頂標識ですが、ここは横並びです。
茶臼岳の茶の字がありませんでした。
雨で眺望はありません。

こっちは静岡県の山頂標識です。
静岡県はどっしりとした木製の四角い山頂標識が多いのですが、ここは石で造られています。英語表記もおしゃれです。

山頂に一輪、ミヤマダイコンソウが風に揺られていました。

山頂から降りていきますと、方位盤がありました。
といっても、今日は何も見えないので仕方ありません。

まっすぐ進めば上河内岳です。
上河内岳はずっと行きたかったところです。明日天候が回復することを願いつつ右に下って茶臼小屋へ向かいます。

茶臼小屋と手前はテント場です。
7月頭なのでまだ営業を開始していません。
小屋開きの準備のためだと思いますが、小屋の人が来ていました。

茶臼小屋の2階に避難小屋があります。
左右に2段になっています。
水場は小屋の横にあります。

綺麗なトイレもあります。
一番奥以外は鍵がかけられていました。

ハクサンチドリ
小屋付近でも多くの花を見ることができます。

シナノキンバイ

小屋の作業に来られていた方が犬を連れていました。
テントの中で、おやつを食べていたら、外からジイーと見ていました。山を登って来たので、腹が減っているのでしょう。
勝手に食べ物をあげては良くないと思って無視して寝ていたのですが、夕食の準備の時、周囲をうろうろしはじめ、とうとうテントの中に突入してきそうになったので、制止するため格闘していると、ストーブのコンロ部分がシュラフに接触してしまい、熱でシュラフに穴が開いてしまいました。
それまでは温厚に対処していましたが、さすがにゴルァ!となり、犬は小屋の方に走り逃げていきました。
絆創膏で穴を塞いでしのぎましたが、修理に出したらなおるせるのでしょうか。

明日は上河内岳を越え、聖平でもう一泊し、聖岳にも行こうと思っていましたが、この夜、一晩中雨が降り続け、夜が明けても雨が止まないため、上河内岳方面に行くのはあきらめることにしました。昨日来た道を引き返し、易老渡に下山します。
易老岳までの樹林帯の稜線と易老渡までの長い下りを経て、ここから5時間30分かけて下山しました。



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